橋本ドンのマンション管理での嘘のようなホントの話?!(第四十五歩)

■オープンな関係でないと信頼関係は築けない?!

マンション管理士の橋本です。
師走になり、ようやくですかね?寒い季節が到来してきましたね。
私は普段賃貸物件の管理をしておりますが、気温が下がった瞬間に給湯器の故障やエアコン故障の連絡が急に増えました。 皆様の自宅の設備は大丈夫でしょうか?
更に寒くなる前に古い機器(製造年数10年以上の耐用年数を越える機器)は、予防メンテナンス
にて早めでの交換が、一番必要な時に壊れ、大変な想いをしない秘訣です。
そう、マンションもそうですが管理と気候との関係は切っても切れない関係です。

と、ここ最近の近況はこのあたりにして本題へ。
今回は管理会社と管理組合との信頼関係の話をしたいと思います。
先日、マンション管理組合様との交流会に参加した際に、色々な話題の中、共用部管理会社より、マンションの管理費等の値上げの話がありました。

ここ最近、人件費、工事資材、電気ガス等の燃料など、軒並み、インフレ等の関係もあり、値上げが著しく、その流れは、マンション管理においても例外なく起こっております。
そう、皆さんのお住まいになられているマンションにおいても、大なり小なり、管理運営している部分での値上げの話は出ているのでないでしょうか?
実際、私のメインの仕事であります、賃貸物件の管理の中でも、その業務に関わるコストも色々な面で軒並み上がっております。

ただ、そのような値上げ等の話において、管理組合(各所有者)と管理会社との間でトラブルになっている話を聞きます。
まぁ、これらの話以外にも、この管理組合vs共用部管理会社との関係は、これまで、また今でも、頻繁に、そして継続的に起こっています。

その原因は何か?!
確かに、フロントマン(担当者)、管理人さんの対応がよくない等の原因もありますが、私がそれ以上に感じるのが、コミュニケーション不足による、意思疎通がしっかりできていない点ではないでしょうか?
正直、昨今の世間の流れからすると、値上げの話があったとしても、金額が大きい場合は違うかもしれませんが、ある程度、管理組合側も仕方ない?!といった気持ちになられると思います。
これが、5年、10年前でしたら、そういった話が来ると、世の中で値上げといった流れがなかったんで ”何言ってるんだ?!”という話になりかねなかったのですが、昨今では逆ではないでしょうか?

そんな中
”ふざけるな?!なんで値上げなんだ?!
という話になるのは、明らかに、説明不足、コミュニケーション不足、信頼関係が築けていないとしか思えないです。
これは、管理運営費だけでなく、工事の案件やその他の部分でも同じではないでしょうか?特に大きな工事は、大きな判断を決める時には余計に大事になってきます。
そして、このコミュニケーション不足による信頼関係がない状態で、十分な説明もできていないので、この値上げの話が出てきたらどうなるでしょうか?
理屈など頭ではわかっていても感情面で納得がいかないですし、対立構造になります。
そうすると総会において組合の方向性を決めるような大事な判断の際に収拾がつかなくなります。 この状態ですと、絶対に合意形成ができない状態でマンションの運営が滞ってします。
またこれらの問題は、””管理組合vs共用部管理会社”” だけでなく、””理事会vs他の所有者””という構図でも同じです。
そう、マンションの管理運営上では合意形成というある方向性に向かって物事を進めるために日々のコミュニケーションが大事になってきます。
そのため、大きな判断や管理変更上の内容を変更時において、事前の資料配布や説明会の開催などしっかり行い、業務の可視化、透明化とそれに伴う日頃よりの信頼関係づくり、オープンな開かれた状態がいかにできているのが、管理運営上は必要不可欠です。

逆に、トラブルが起こるという事は、マンション全体、所有者皆さんの事を考えないで、言わなくてもわかるだろうぐらいに物事が安易に進むとみているとしか思えず、そんなお仕事をされている管理会社さまとは関係を見直す必要があるかもしれません。
どちらにしても、トラブルの内容を確認していると、ほとんどが事前の説明不足、また、相手に伝わっていない簡易的な?形の上での説明で物事を進めているのだと思います。

今後もこういった値上げなどを中心とした、費用面での見直しの話は多々出てくると思われますがしっかりとした、コミュニケーションからの信頼関係を築かれ、お互い良好な関係が、マンション管理において望ましい姿ではないでしょうか?!

という事で、今日はマンション管理の関係者の信頼関係についてお話ししました。
それでは、また!

(マンション管理士 橋本 和聡)