避難生活に役立つカトー折り(第二十八歩)

■呆然とする
あっという間に今年も半年が過ぎた。そう思っていると、車の運転中にラジオからはこんなことを言っていたことを思い出した。「早いですねー半年過ぎちゃっていますねー、来年は2024年です。1年後どうなっているか、自分はどうなっているだろうと思う方、ぜひお話を聞かせてください。」など聞こえてきて、え、もう来年のことを考えてみては?という提案にぎょっと思った覚えがあった。考えてみたこともなかった。来年はどうなっているんだろう。考えるだけで恐ろしい。
考えたこともない、思ったこともないことを突然、考えるというのは冒険のようで、未知のようで、しばらくと呆然とする。でもこの呆然とするようなことが最近増えてきたように思う。コロナによってどうなるんだという未知への対応にはずいぶんに慣れてしまったような気もするからであるが、今をしっかり生きるだけで精一杯なのである。
あー、どうなるのかなーって呆然とする。こういうときはみなさんはどう対応しますか。何もできないですよね。でもこれって、きちんと考えるという習慣というか、本当にちゃんと考えておくべきこと、覚悟しておくべきことをやっていないということかもしれません。何かから取り組めば、きちんと考えて、備えていけるのか、考えることがとても大事なような気がします。
私の仕事はこの面倒なことを解いて、わかりやすく未来を案内する仕事、活動が多いです。カトー折りもそうですが、避難所で役立つカトー折りという本を出版したのが2018年ですが、避難所に行ったときにどんな面倒なことが起きるか、それをやらないと自分が病気になってしまうという切羽詰まった状況が次々とやっていくるんです。じゃぁ、どうしたら、何から始めればいいのかということですが、その答えは実は自分が一番、それを知っているということなんですが、考えて思ったことを実現していく訓練や習慣を身につけておく必要があるのです。お絵かきでも書道でも表現することが大事。来年のこと、きっと楽しくなると思うとワクワクして、好きなことをいっぱい自分にやらせてみる。これこそが、何が大事かということを自ら気づいていく。カトー折りはそれを気づかせてくれるツールかもしれませんよ。(カトー折り 加藤 祐一)

■今月のカトー折り
~ポータブルトイレになる新聞紙の携帯トイレ袋の折り方(巻き折り)~
今月のカトー折りは災害時に新聞紙が携帯トイレになるというものを紹介します。