アメリカ便り(第十五歩)
■備えあれば憂いなし
先日、私が住んでいるアパートで年に一度の契約更新がありました。毎年家賃が少しづつ上昇するわけです。西海岸など地域によってはかなりの割合で上がるようですが、今年の上昇は例年通りの3%でした。現時点で引越しできるような物件を探してみると、最近の新しい物件は間取りが狭く、立地条件についても今のところで満足しているので現状維持となりました。
そんな中、2021年中に建設された新しいアパートの数が、全米でダラス・フォートワース地域が1位だったというデータを見つけました。(1) まだまだダラスはホットなところのようです。多くの企業とともに労働力も流れ込んできていながらも、彼らの購入する家が昨今の需要過多による品切れではアパートやコンドに住まざるを得ない。。。という状況になっているようです。
住みたい物件や地域を調べるときに、殆どの方がYouTube動画やウエブサイトをまず検索すると思います。そして閲覧していくと物件周辺の生活環境や見所なども合わせて知ることができます。長年その土地に住んでいる人にとっても、新しいレストランや公園、商店街などを思いがけず発見することもあったりするので、いい情報源になりますね。
一方で、ここ移民の国アメリカでは様々な人種の方が生活しています。その為、周辺の住人たちの事を知っておくことも物件探しにおいて一つのチェックポイントになるのではと思います。そんな時には、現地視察が欠かせないと思いますが、人種別の色分け地図が見れる便利なサイトがあります。(2) (3) 色分けされているのでとてもわかりやすく貴重な情報だと思います。実際の地図と見比べると道路一本隔ててアジア系とヒスパニック系できれいに分かれていたりするのでとても興味深いですね。
ところで、FRBが3月に今後複数回に渡って利率引き揚げをするという宣言をしましたが、そのまま5月にも継続して大幅利上げとなりましたね。(4) ジェローム・パウエル議長曰く、「我々はインフレ抑制のため迅速に動いている」とのことですが、その効果は期待できるものなのでしょうか。アメリカ 抵当証券 30年住宅ローン利率のトレンド (5) を見てみるとうなぎ登りになっているのが、一目瞭然です。
「3%ローンなら買えたけど、4%を超えちゃうともう一軒家は諦めるしかないなあ。」
とは、私の友人の意見ですが、このトレンド上昇、急激すぎませんか? 今一度改めてサブプライムローン問題に端を発したリーマン・ショック後の回復事例をおさらいしておいた方が良さそうな気もします。先日、チェイス銀行のバンカーと話す機会がありましたが、早々に対策を取られている人が沢山いるとのことでした。
自然災害対策もそうですが、備えあれば憂いなしという事で、早速私もバンカーお勧めの対処を少しだけさせていただきました。さて、皆さんはいかがでしょうか?
Yesterday’s the past, tomorrow’s the future, but today is a present.
昨日は過去。明日は未来。でも、今日は、プレゼント。
(米テキサス 谷 景太)
参考資料
- https://azbigmedia.com/real-estate/metro-phoenix-apartment-construction-ranks-no-3-in-u-s/
- https://edition.cnn.com/interactive/2021/us/census-race-ethnicity-map/
- https://all-of-us.benschmidt.org/
- https://www.bbc.com/japanese/61329711
- https://jp.investing.com/economic-calendar/mba-30-year-mortgage-rate-1042