アメリカ便り(第三十五歩)
■キングオブヒル
日本ではあまり報道されていないかもしれませんが、テキサス州ではメキシコとの国境線で違法難民問題に関連した不穏な動きが続いています。国境対策に関してテキサス州知事と米国政府との間で行われている過激なやり取りは、装甲車や戦車までもが国境付近に配備される様子が旧ツイッターなどに投稿されています。
一方で、ダラスのダウンタウンでは、月一回のペースでパレスチナ解放関連のデモ行進が行われていたりもします。千人を超える人たちの組織的な集まりのようで、迫力あります。おそらくソロスから提供される軍資金での活動なのではないかなどと勝手に妄想しています。
そんな中、一月に全米を襲った寒波の影響で、アパートの断水や停電が続木、数日間のホテル住まいをせざるを得ないことになり、やはり将来的には暖かいところに移り住みたいと密かに野望を描いていた2024年の1月でした。
ところで先日、2023年の芥川賞が発表されたようですね。日本で最も有名な文学賞と言っても過言ではないかもしれませんが、毎年話題になっているものの今回の方はなんとチャットGPTというAIを使って書かれたものと知って驚きました。人工知能で作られた作品を読んで人間が感動する様子を思い浮かべただけで、世の中もいよいよ変わってきたものだと思います。yahooニュースによれば、5%くらいの文章がAIで作られた文章そのまま使われているとのことですが、そのうちAI作成が半分以上とか8割なんていうことになったらもう芥川賞の意味も無くなってしまいそうですよね。そうはならないように願っています。
さて今回一つ紹介したいのは文学作品ではなくアメリカのアニメですが、これまでなぜ取り上げてこなかったのか反省するほどテキサスの一般人の生活がそのまま描かれている作品です。
題名は、「キング・オブ・ザ・ヒル」。 1997 年から 2010年まで放送されたアニメーション番組です。製作者は、エクアドル共和国・グアヤキル生まれのプロデューサー、アニメーター、脚本家、映画監督、声優、俳優そしてミュージシャンと多彩な才能を持つマイクジャッジ氏。
架空の町アーレンを舞台に、主人公のハンク・ヒルと彼の家族を中心とした普通の一般市民の普通の生活が描かれています。ダラスの北にアレンという町がありますが、テキサスの住宅街に住む殆どの一般市民がこの主人公が繰り広げるような生活をしているのではないかと思います。もちろん富裕層の住宅地に住む人たちとはまた状況が違うことは確かです。
ハンクは、プロパン販売に専念する厳格な家長。いわゆるビール腹のような?少しお腹の出た体型でジーンズに白いTシャツ。バイブルベルトの中心のテキサス州に住んでいる典型的な良いお父さん。保守的で、愛国心があって、仕事に誇りを持って、家族を愛しています。短気なところもありますが、近所の友人たちにバーベキューを振る舞って、外でビール缶を片手にみんなで談笑。見ていて自分もそこにいるかのような錯覚に陥ることもあります。(そこまで入り込んでいいのか?笑)
一話完結型で、少しずつ子供が成長していく様子がわかったり、見ていて、ああこういう人いますよねえ、と頷きっぱなしの現実的なアニメです。サザエさん、あるいはちびまる子のテキサス版と言ったら良いのかもしれません。各登場人物の説明については詳しく書かれている他の方のサイトに譲りますが、こちらのリンクにわかりやすく説明されていました。
キング・オブ・ザ・ヒル – キング・オブ・ザ・ヒルの概要 – わかりやすく解説 Weblio辞書
weblio.jp
英語で見ることをお勧めしますが、吹き替えの動画がありました。
King of the Hill in japanese dub (with english subtitles) FULL VERSION
youtu.be
(米テキサス 谷 景太)